イベント開催報告
◆2025.2.23 Keswickテーマトーク
〈「カフェ」をテーマに語り合いましょう〉
〈「カフェ」をテーマに語り合いましょう〉
【まとめ】
常連客の方をはじめ、過去最多タイの5名の方にご参加いただきました。毎回盛り上がるテーマトークですが、今回は〈カフェ〉という、カフェでおこなうイベントとしては最も身近で最も興味のあるテーマでしたので、終始明るい雰囲気で話は尽きませんでした。楽しくお茶やお菓子をいただきながらみなさんのカフェライフをお聞きし、カフェに求めるものの違いを確認したり、後半では具体的な店名を挙げながら、お気に入りのお店の魅力や美味しいメニューを語り合いました。また、当店の飲み物やお菓子についても、淹れ方や作り方、材料のこだわりなど、いろいろとお伝えすることもでき、みなさんが興味を持ってお聞きいただいたのも嬉しかったです。
【詳細なご報告】
※以下は、参加者さんの発言そのものではなく、要約・編集したものを会話風にまとめたものです。
●まずはお一人ずつ、自己紹介と共に、ふだんどういったカフェライフを送ってらっしゃるのかをお聞きしました。
副店長の春名から「カフェは副業で、本業はペットシッターを20年ほどやっています。もともと妻と僕はカフェが好きで、いろんなお店にでかけていました。そして二人とも海外旅行が好きで、自分達で自由に時間を使える仕事として、カフェ開業を決めました。この店を始めてからは、あまり他のカフェに行かなくなりました」次に、初参加のTさん「熊本で生まれて、京都や東京にも住みました。熊本には長らく帰っていないんですが、インスタで行きたいカフェを見つけたり、この周辺だと安城ではいいところを見つけたんですが、岡崎はあまりわからなくて、いろいろと教えて頂きたいです。Keswickさんは、壁の色が大好きです。私もスコットランドを一カ月ほど周遊したり、ロンドンで少しだけ滞在したことがあります。コーヒーが好きで、中毒というか、家にいると4~5杯くらい飲んでしまいます。紅茶も、たまには雰囲気が変わるので好きです」
次に、イベント常連参加のKUさん「Keswickさんにはちょくちょく来ていて、イベントも1~2ヶ月に一回くらい、一つの楽しみとしてお伺いしています。今日も美味しいコーヒーと、みなさんと意見交換できるのを楽しみに来ました。カフェはいろんなところに行きます。Keswickさんのコーヒーは自然な味で素材の味を楽しめますので、僕には貴重な存在です」
春名「ありがとうございます。コーヒーについては、いろいろと研究しました。名古屋の大須にある松屋コーヒーさんが開発した“松屋式”という淹れ方があり、それを西尾市のフレーバーコーヒーさんが一般向けに簡易な方法にして広まりました。僕も自宅で十年以上、その簡易の方法で淹れていました。その後、店を持つということになった際、オリジナルの淹れ方を勉強しました。
淹れ方に特徴があって、まず、最初の蒸らしを長めに、3~4分ほど取ります。それで豆に含まれた炭酸ガスをしっかり全部出し切り、二投目を注ぐ時に泡が出ないようにします。二投目で泡が出ると、お湯が泡の表面をなぞってコーヒーの粉をすり抜けてしまい、うまくコーヒーが抽出されません。また、かなりお湯が細く出るよう加工をしたドリップポットを使い、30cmの高さから突き刺すようにお湯を注ぎます。これで濃いコーヒー液ができるので、最後にお湯で二倍に薄めて完成です。
何度も練習して、これまでの簡易の淹れ方と比べてみると、オリジナルの淹れ方のほうが明らかにはっきりとした良い味になることがわかりました。かつては、家では僕がコーヒー担当、妻が紅茶担当だったんですが、お店を持って妻が毎日コーヒーを淹れるようになって、今では妻のほうがコーヒーもうまく淹れられるようになりました」
次に、こちらもイベント常連参加のAさん「普段は飲食業で働いています。カフェはいろんなところに一人で行くのが好きで、店で本を読んだりしています。『孤独のグルメ』の撮影場所になったお店にも行きましたが、そこのコーヒーはネルドリップで8時間くらい時間をかけて、大鍋に作るらしいです。苦みと渋みと酸味がなくて、コーヒーが苦手な人も飲めると評判です。カレーも長時間煮込んで作るらしいです。私の祖母が若い頃からある店で、内装もレトロで、気に入りました。ただ、今はレトロ喫茶ブームでインスタ映えを競う若い人が来るようになって、雰囲気が変わりました」
春名「ネルドリップはコーヒーのオイルが多く抽出されるんです」
Aさん「だからまろやかなんですね」
次に、イベント初参加のKAさん「こちらのお店は、名古屋のそば屋さんの紹介で知りました。豊橋でカフェを2年ほどやっています。2013年にイギリスにも住んでいたことがあり、紅茶も懐かしいなあと思い出すことがあります。最近、なぜ自分がカフェを始めたのか、今さらながら考えたりしています」
春名「他のカフェに行かれたりはするんですか?」
KAさん「はい。ただ豊橋在住なので、岡崎はあまりわかりません」
次に、イベント初参加のSさん「実はすごく近くに住んでいて、ピアノ講師をしています。同じ大学の同級生とデュオを組んで、カフェやお寿司屋さんで演奏会をしたりしています。カフェ巡りも、そんなにしょっちゅうは行かないんですが、コーヒーが昔から大好きで、一日10杯くらい飲んでました。数年前にコロナにかかって味覚がなかなか戻らず、コーヒーを飲みたくなくなったんですが、最近は飲みたいなと思うようになりました。本も好きなので、一人で行って読んだりします。みんなでワイワイというより、できれば誰とも喋らずに過ごすほうが好きです」
春名「わかります。僕もそうです」
最後に、店長のあでりー「私はもともと日本茶から入ったので、緑茶や紅茶が好きです。でも正直なところ、紅茶の美味しいお店は少なくて、飲むと美味しくないのがわかってしまうので、店ではコーヒーを飲むことが多いです。自分の店を出すにあたって考えたのは、紅茶とコーヒーの両方が美味しい店を作りたい、ということでした。当店では他にもハーブを濃く抽出して甘みをくわえたハーブコーディアルがあります。それだとノンカフェインで材料にもこだわっているので、安心安全な飲み物として選んでいただけます。
●次に、具体的な店名を挙げながら、そのお店の好きなところ、カフェに求めるものなどを披露しあいました。(店名の記載は控えさせて頂きます)
春名「僕がカフェを選ぶ基準は、何よりも味の良さです。どんなに外観や雰囲気が良くても、美味しくなければ、そこには行きません。甘いものは好きなんですが、たいていのカフェのケーキは僕には甘すぎるので、あまり食べません。特に、うちのカフェのケーキを食べ慣れると、好きだったお店のケーキでさえ甘過ぎると感じるようになりました」あでりー「私の尊敬するカフェのオーナーは、人の顔を覚えるのが早くて、言葉遣いもきれいですし、さりげない配慮ができて、干渉もしません。全てが勉強になって、本当に憧れます」
春名「お店や店員の配慮は大事ですね。たまに、店員と常連客が賑やかにしゃべっているお店がありますが、僕は苦手なんです。静かに過ごせる店が好きですね」
Tさん「私はただカフェ巡りが好きで、広く浅くという感じで楽しんでいます。建築系の学校を出ているので、カフェの雰囲気やインテリアにも興味があります。九州だと、照明が暗めで木のカウンターがあって、レトロ喫茶っぽいお店があって、そこが好きでした。そういえば、サイフォンで淹れるコーヒーって、どうなんでしょうか?」
春名「サイフォンは人間の手を介するところが少ないので、あまり淹れる人の技術によらず、安定した味になると言われています」
Tさん「安城のあたりでも、建築会社がやっているいいお店があって、見た目やインテリア、お店の雰囲気がすごく良くて、日の沈む頃に行ったら素敵でした。ただ、テーブルが低くて驚きました。あとは、コーヒーの淹れ方を3種類から選べるお店があって、面白いと思ったんですが、私の主人は、店長がずっとこちらを見ているようで落ち着かない、と言ってました」
Aさん「私の知っているお店も、初めてのお客さんにも店員さんが積極的に話しかけるので、自分のことほっといてほしいタイプの人だったら、嫌かもしれないです」
Tさん「食べログにも、そういう苦情が載っていることがありますね。私自身は話すのが好きなので、話しかけられても大丈夫です」
春名「コーヒーは、普通は飲み頃の温度で出てくることが多いですが、たまに、温め直してかなり熱めで出てくるお店がありますね」
あでりー「温度によって甘みの感じが違ったりするので、コーヒーが熱く出てくると、温度が下がっていくに従って味が変わるのを楽しめますね」
Aさん「冷めたほうが美味しい場合もありますね」
春名「僕ももちろん、ちょうどいい温度で飲みたいんですが、出てきた時にちょうどの温度だと、後は下がる一方なので、少し熱めで出してくれるのが好みです」
KAさん「家でコーヒーを淹れる時は、93℃がいいと聞いて、そこにこだわって淹れてました」
春名「一般的には、ヤカンで沸騰させたものをドリップポットに移した温度がいいとされています。うちの店は松屋式で高い位置から注ぐので、やや高めの温度で淹れています。
そういえば、僕の知り合いがやっているお店が名古屋に2つあるんですが、一つのお店は会話禁止なんです。もう一つはもっとすごくて、会話禁止かつ、お一人様専用で、二人で行って別々に座るのも禁止、というルールです。だから、そのお店に行くと必ず静かに過ごせます」
KAさん「うちのカフェは、子供も来られる店なので、それほど静かという感じではないですね。私はアメリカのポートランドに住んでいたことがあって、その時にカフェが好きになりました。ラテが好きで、ラテが美味しいお店を探しています」
Aさん「子供が入店できるのは、お母さんには嬉しいでしょうね。友達でも、子供を連れていけない店とか、連れていきにくいお店があるから大変、と言うのを聞くことがあります」
春名「そこは難しいところですね。知り合いのお店で、そこは一人で切り盛りしているんですが、目を離している隙に子供がいろんなものを触ったり壊したりすることが続いて、泣く泣く子供入店禁止にしたと聞きました」
KUさん「僕はカフェには、非日常的なものを求めたいですね。コーヒーは自動販売機でも買えますから、お店に入るなら、何かを得たいという気持ちはあります。以前に、お店で抹茶を飲んだことがありました。和風の素晴らしい雰囲気の中で、一口目は甘く、二口目は苦みを感じて、抹茶って二度おいしいんだということがわかって、出した金額よりも得るものがありました。そういうものを求めてカフェに行きます。Keswickさんでも、コーヒーを楽しめますし、こうして皆さんからの有意義な情報も得られますし、いいですね」
Tさん「カップもこだわってますよね」
あでりー「カップは好きですね。ノリタケのオランジュリーというシリーズはもう廃盤で、いろんなオークションとかで探しました」
Tさん「普段では使わない、上品な感じがあります」
あでりー「紅茶も紅茶専用カップで飲むとテンションが上がります。逆にどんなおいしい紅茶でも、コーヒーとの兼用カップで出てくるとテンションが下がります」
春名「僕も、コンビニで100円コーヒーを買って飲むことがありますけど、お店に入って飲むからには、それなりの味と空間を求めるので、お店としてもそういうものを提供しなきゃいけないと思っています」
Sさん「私は甘いものが本当に好きで、今は控えてるんですが、昔はコーヒーにお砂糖を3杯くらい入れてました。今はブラックで飲めるようになりました。紅茶も、ケーキのある紅茶専門店に入り浸っています」
あでりー「私も以前、多い時には同じ店に週一回くらい行ってました。でも、マスターが淹れる紅茶がいちばん美味しくて、別の人が淹れると味が落ちるんです」
春名「紅茶の淹れ方って、茶葉にお湯を注ぐだけなのに、人によって味が変わるのは不思議です」
Sさん「何が違うんでしょうね」
あでりー「紅茶に愛されてるんですよ。あのマスターは、そうとしか思えません」
Tさん「以前、あるお店でアフタヌーンティーを頂いたんですが、私、健康に気を使っているところもあって、さすがに甘いものが多すぎて、もうアフタヌーンティーはいいかなと思いました」
春名「KAさんは、イギリスにいらっしゃった時にアフタヌーンティーは食べられました?」
KAさん「あのサイズはなかなか食べられないですね。アフタヌーンティーより、スコーンと紅茶だけのクリームティーを食べていました。スコーンも大きかったですね」
Tさん「私はインスタで、フォートナム&メイソンとかを見ています。イギリスのお店はおしゃれでキュートですよね」
KAさん「イギリスは、建物の雰囲気が良かったですね。サンドイッチも、味はそこまででもなかったです」
春名「スーパーで売っているサンドイッチもまずかったりしますね」
あでりー「イギリスだと、ティールームでも基本はティーバッグですよね」
春名「むかし、南米のカフェでコーヒーを頼むと、インスタントコーヒーとお湯が出てきてびっくりしました」
Aさん「イギリスはお菓子も作り方がおおざっぱな感じですよね。材料を混ぜて焼くだけ、という感じで」
春名「『ブリティッシュ・ベイクオフ』というテレビ番組が好きでよく見てたんですが、十数人の参加者が主にイギリスのお菓子を作って競い合うんです。それを見ていると、レシピは確かに大雑把なものが多かったです。ただ、シンプルで添加物も入れないので、健康的ではあると思います」
あでりー「うちの店でイギリス風のマーマレードジャムを出しているんです。お客様にしたら、イギリス風というとどんなものだろう、とときめくかもしれませんが、私からは、『ご存知かもしれませんが、イギリス人ってけっこう大雑把なんです』と説明するんです。日本だとしっかり苦み処理をしますが、イギリス風は、材料を切って鍋に入れて煮るだけで、苦みは残っています。そんな感じなので、イギリス風レシピって、そういう意味ではやりやすいです」
Aさん「それに比べて、フランス菓子はめちゃくちゃ繊細ですね。マーマレードでも、皮の白い部分を取ったりします」
Tさん「クロワッサンは好きで、この辺で美味しい店がなかなかないんです。ただ、健康面でいうと、あんまり食べちゃいけないんでしょうけど」
春名「クロワッサンにしても他のお菓子にしても、作っている過程を見ると、こんなにバターや砂糖を使うのかとびっくりさせられますね」
Aさん「フランス菓子だと、砂糖を一度に入れると分離するから、何回かに分けて入れたりします」
春名「そういえばこのお店を開店する際、コーヒーの値段をどうしようか考えたんです。僕や妻の感覚だと、コーヒー1杯で、まあ500円から550円、特別な限定豆で600円くらい、それが限度かなと思っています」
Aさん「名古屋の錦だと、1杯800円くらいのお店はありますね。みんなそんなもんだと思って普通に払ってますが、うちの実家の三重の人からすると、コーヒーに800円というと驚かれます」
春名「東京だと、たとえばコーヒーが1,400円という店があって、誰が行くんだろうと思うんですけど、実際にお客さんは入ってるんです。さきほどお話しした会話禁止のお店も、お客さんはたくさん来ています。しゃべるためにカフェに行く人は来ないでしょうが、静かに過ごしたい人が来ます。店を経営する身としては、たくさんの人に来てほしいのですが、誰でもいいよという感じだと、誰も来てくれないことになります。やっぱり、カフェのコンセプトはすごく大事だと思うんですね。そこがなかなか難しいですし、面白いとも思います」